ボッティチェリ

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見沼田んぼの用水に水が入りました。
用水路のお掃除をしていたので、
もうじきかなと思っていたら。
田んぼはトラクターが入り、
固くなっていた土を掘り起こして準備万端。
そろそろ田植えになるんですね。


今朝の日曜美術館はボッティチェリでした。


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辻邦生を読んでみようと思い、
ルネサンス期のフィレンツェを描いた
『春の戴冠』に決めるまでも長い年月を過ごし。
この文庫の4巻を集めるのにも一苦労し。
やっと読み始めたころに美術展開催を知って、
私もボッティチェリ展を見たばかり。


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フィレンツェの最も輝かしい時代、
その才能を開花させ、
名画を幾つも残したボッティチェリ。


でも彼の描く女性はどこか悲しげで、
遠い目をしている。


図録の表紙になった『受胎告知』の天使。
師匠リッピの影響を脱し、
このあたりから特有の表情が見られる。


その背景にはフィレンツェの産業の衰退、
メディチ家の抗争、
制作の迷いと行き詰まり。
そして何より彼自身の生きる苦悩…
タイトルどおり、
マネーと切り離せないルネサンス絵画の世界を
辻邦生は小説の中で描き出している。


ビジネスに長け、大工房を運営した巨匠と違い、
常にどう生きるべきか何を描くべきかを
深く考え悩んでいたボッティチェリ。
それを知ると、悲しげな表情の奥まで、
思いを馳せることができる。


その日もう一つの美術展にも足を運んだ。
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ボッティチェリから150年ほど後。
カラバッジョと同じ時代。
工房に入らず独学で名画を残したグエルチーノ。


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『聖母子と雀』


受胎告知を経てイエスを産んだマリア。
しかしここには一人の母と、
愛情を一身に受ける赤ちゃんの姿しかない。
受難の象徴の雀さえ、愛らしい。


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実家の片づけで持ち帰った小さな額絵。
ラファエロの『ゴシキヒワの聖母』
同じ題材。


フィレンツェのヴェロッキオの工房で、
ボッティチェリとダビンチが
一緒にいた時期があったのではないかと言われている。
ラファエロの父親がヴェロッキオを高く評価していたともある。


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帰ってよく見たら、
裏側はフィレンツェの市章。
母がお土産で頂いたものを大事にしていたんだと気づいた。


遠回りして、母の記憶に戻ったことが
とても不思議だった。
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by brighten-s | 2015-04-26 18:32 | | Comments(2)
Commented at 2015-04-28 23:04 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by brighten-s at 2015-04-29 18:28 x
*カギコメさん、こんにちは。
きっかけってホント大事ですよね。
私も絵にはあまり興味がなかったんです、実は。
子どものころ聖画を見て怖くて。
でもずいぶん前にルーブル美術館展に行って、
人物画に魅了されました。
牧師先生のお話を私もお聞きしたかったです。
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