犬のいる人生

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平成16年の文藝春秋特別版。
8年前だから、アンディが3歳のときにこれを買い、
以来何度となく手に取って読み返している。

各界の著名人が愛犬との暮らしを綴っていて、
まあ、親ばかぶりを発揮しているとも言え、ほほえましい。

「犬を飼っていたところで特別のことがあるわけではない。
それどころか毎日の食事の世話とか、病気の心配とか、
朝夕の散歩など、厄介なことの方が多いのだが、
それでも私と妻が30年も犬と共に暮らし続けてきたのは、
犬というものがわが家にいることが、
何とも言えぬ心の喜びを与えてくれるからであった。
それは一言で言えば、
こちらの愛したいという本能を呼び起こす生き物がそこにいて、
愛を受けとめ、向こうもまた正価でそれに応じる。
その辺の心の通い合いが何とも言えずいいということになる。」

これは「ハラスのいた日々」の著者中野孝次の話。
文学者で何冊も本を書いたが、ハラスの本が一番売れたらしい。

ここを読むと、突如として形のなかった感情が私の前に言葉として現れ、
いつも心が溶け出すような感じがする。


みな愛犬との辛い別れを経験し、それが深く残っていることが、
今読み返してみるとよくわかる。


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アンディが天国に旅立ってすぐは、どの犬を見ても心が動かなかった。
元気なときは、あの子もかわいいこの子もかわいいと思ったけれど、
全然興味がなくなった。
1週間くらい経って、犬に会いたいと思ってペットショップに立ち寄ったとき、
小型犬がチョロチョロ動いているだけで泣きそうになった。
昨日、買い物帰りに駐車場で久しぶりに大型犬を見たとき、
無性に懐かしい気持ちになって、連れて帰りたくなった。

いろんな気持ちになるんだなあ。
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by brighten-s | 2012-10-20 08:59 | | Comments(6)
Commented by yoiusagi555 at 2012-10-21 21:28
少し落ち着いたら、また「犬のいる暮らし」が始まるといいなと思います。
アンディ君のかわりではなく、まったく最初から、その子との日々が
ごく自然に始まって行けばいいなと思います。
そしてそのことを、brighten-s さんのいつものやさしい言葉で、
さりげなく知らせてもらえたら、とてもうれしいと思いますよ。(* ̄∇ ̄*)



Commented by 住民B at 2012-10-22 14:31 x
私も、先代が亡くなった後、
広くもない家があまりにも広く、
自由になった時間も、汚れない家も、
どうしようもなくつまらなかったという・・・
ほとんど眠ってるだけの老犬だったんですけどね。。

brighten-s さんの「いろんな気持ち」
きっとアンディ君が見守りながら、
導いてくれますよ。



Commented by brighten-s at 2012-10-22 17:25 x
*usagiさん、私も今漠然とそう思っています。
ごく自然に、心が通じあう感じで。
そしてアンディはアンディでいつまでも記憶の中にいる。
それを待ちたいと思います。
Commented by brighten-s at 2012-10-22 17:30 x
*住民Bさんもそうでしたか。
子犬のときから室内で飼った犬は初めてなので、
今までとはまた違う感情があります。
あと、やっぱり年取ったかな...
アンディが導いてくれますように。
Commented by 里山コウ at 2012-10-23 22:48 x
こんばんは。

アンディー君がながい闘病生活から解放されて自由になってから
もうどのくらい過ぎましたでしょうか。

我が家でもこの1年間に13歳のメルは2度の病気になり、一度は
大きな腫瘍が出来て運よく良性でした、最近は突発性前庭疾患で
歩くことも立つことも出来なくなりました。

お医者さんでは大型犬の13歳ですからと言われています。
今は少しメルはよろめきながら歩く短い散歩を楽しんでいます。

中野孝次さんのお話、すごく納得です。
Commented by brighten-s at 2012-10-24 11:20 x
*里山コウさん、おはようございます。
もう2週間過ぎました。早いですね。
メルちゃんはゆっくりゆっくりですね。
写真のラブはずっと飼い主の行った方角を見ていて、
私は近づいたら吠えられましたよ。それでいいんですよね。
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